ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『十角館の殺人 <新装改訂版>』

「えっ。……あぁ、そうか。おぉぉ~~!」
ミステリを読んでいて楽しいのはこの瞬間。
ぞくっとくる!
例えるなら、ジェットコースターのラストを飾る、とっておきのハイライト。
所謂“売り”の部分である。

「孤島もの」「館もの」はクローズド・サークル系で最も好きな舞台だ。
それだけでワクワク感が募る。

王道ミステリは書き手の力量が問われるが、この作品が「売れ続けている」ことがまさにその証だ。


閉じ込められるのは、大学のミステリサークルに所属する7人のメンバー。
エラリイ、カー、ルルウ、ポウ、ヴァン、アガサ、オルツィ。
彼らはお互いを作家名で呼び合う。

一応、列挙しておこう。
エラリイ・クイーン、ジョン・ディクスン・カー、ガストン・ルルウ、エドガー・アラン・ポウ、ヴァン・ダイン、アガサ・クリスティ、バロネス・オルツィ。

始めはちょっと気恥ずかしかったけれど、すぐに慣れた。
却って、その作家の個性と登場人物の性格付けも興味深かったりして。

ひとり、ひとり、消されていく恐怖。
心を惑わす奇妙な館。
残されるメッセージ。
そして、犯人による「罪の告白」。

も~~~~、まさに王道!
発表された時のセンセーショナルな様子が、作品解説の熱気から窺い知れる。

確かに確かに。
私も発表当時の読者だったら、驚き、また狂喜乱舞したに違いない。
それはまさに、“時空を超えて出現した”感が今でも分かるからだ。
やっぱり、ぞくっとくる。





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