ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『ムーミン谷の彗星』

彗星とはまた剣呑じゃのう……。
ムーミン一家の「たのしい」部分はまだか。

それにしても、このムーミン谷。
この高低差、海、どこかで見たことがあるわ……。
ああっ!これは鎌倉!?
天然の要害に屋敷を構え開墾するとは、ムーミンパパ恐るべし……。
ムーミンママの逞しさも頷けるわね。

そんな両親をもつムーミンは泳ぎが得意。
海に潜ってはじゃんじゃん真珠を拾ってくる。
パチンコ玉じゃあるまいし、真珠がじゃんじゃん沈んでいるとはいかなるものか。
なんだか凄い。
ムーミン谷、色々凄い。


彗星の話はパパのムーミン谷開発計画にまきこまれた「じゃこうねずみ」から聞かされる。
「地球がほろびる」という言葉に震え上がるムーミンとスニフ。

肝の座った両親は「知らないから怖いのだ」と二人を天文台に行かせることに。
その途中で登場するのが、あのスナフキンである。
旅慣れたバックパッカーの彼は二人の心強い味方だ。
しかし、面白い遊びと称して崖から大きな石を落して喜ぶトンデモ野郎でもあった。

「山くずれに」なったね。
スナフキンは、上きげんでした。


案の定崖崩れで死にかけたヘルムに怒られ、色々あって天文台にも着き、スノークのお嬢さんにカッコイイ所を見せ、帰途につく一行。


シリーズ2作目も、前作同様戦争の面影が色濃い。
彗星の影響で海や川が干上がる場面などは、異様な怖さを感じさせる。
「家族に会う」「家族と一緒にいる」ことへの難しさや愛情の深さは前作以上かもしれない。
逃げ惑う人々やムーミン一家が避難する場面なども、戦火の状況を強く思わせる。

作者の思い入れがとりわけ強く、何度も書き直された経緯をもつ本作。
練りすぎてまとまりに欠ける感があり、少し読みづらい。

しかしその分、戦時中にあった生活を想像する。
青空の見える美しい洞窟や野外ダンス場、美味しいジュースと気の好いおばさん。
そこから垣間見える、ささやかな楽しみ。

トーベ・ヤンソンのこの作品への愛着の深さが分かる気がする。




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| トーベ・ヤンソン | 18:14 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

はじめまして。
『ムーミン谷の彗星』原作はまだ読んだことはないのですが、アニメは見ていて、大好きなんです。
特にスナフキンとニョロニョロが(*´︶`*)
つい最近も見たばかりです。
癒されますよね。
そのうち、本も読んでみたいです。
またお邪魔しますね(´˘`๑)

| ひだまりさん。 | 2015/06/04 20:23 | URL |

Re

はじめまして。
ご訪問&コメントありがとうございます(*^_^*)

ニョロニョロ、いいですよね。
なんともいえない感じが(笑)
イラストでは食事シーンが好きです。
今回『ムーミン谷の彗星』を読んで、スナフキンの意外な一面を見てぶっ飛びました(^^;)

まだ登場していないキャラクターには「いつ会えるのかな?」と楽しみながら読んでいます。

| リネ | 2015/06/04 21:24 | URL |















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