ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

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『見番 吉原裏同心(三)』

現在でも花街や温泉町で、お座敷に華を添える芸者さん。
その事務所が見番だ。

起源は吉原、安永年間の頃である。
理由は芸者が「芸」だけを売る為、遊女としっかり区別すること。
その為、髪型や着物にも制約が設けられた。

今回の事件はその「見番」が中心となる。

事の発端は天明六年、将軍徳川家治の逝去から。
江戸市中は喪に服し、歌舞曲は鳴りを静めた。

しかし、吉原にはもっと大きな問題が突きつけられていた。
田沼意次の失脚である。

それまでの吉原の運営には田沼意次の経済政策によるところが大きかった為、煽りを食うかたちで閉門にまで追いやられてしまう。
遊女三千人がその裏を支える一万人を食わせているのが吉原だ。
男衆、湯屋、八百屋、貸本屋などなど、生活を賄う数々の店。
吉原の大門を閉ざすという事は、一万人の生活の全てが危ぶまれる事態である。

そこで、田沼派であった吉原会所に対して、見番の大黒屋が反田沼派に接近し力をつけてきた。
目的は吉原の乗っ取りだ。
が、政治手腕に長ける四郎兵衛にかなうはずもなく、会所は「次の田沼意次」との接近に成功する。

幹どのはその間ずっと潜伏中。
大黒屋が実力行使にでるのを待っての登場だ。
今回はかなりの死線をくぐる幹どの。

薩摩示現流と居合術を合わせたアクロバティックな剣術は、『るろうに剣心』 の飛天御剣流を勝手にイメージして読んでいる。

その活躍ぶり、言わずもがなだがカッコイイ~っ!
今回は特に「惚れてまうやろー」度が強かった。
いいなぁ、汀女さん。
吉原一の薄墨太夫が汀女さんを羨むのも当然よね。

スカッとする終幕も気持ちが良かった。

その時々の時流を見事に読みながら続いてきた吉原。
代々の四郎兵衛さんに興味が沸いた。
タイムスクープ社で取材してもらえないかしら。

【NHK】タイムスクープハンター公式サイト




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