ちった図書室 ~Bibliothèque de Cittagazze~

手当たり次第に読んだ本を手当たり次第に記していこうという、意気込みだけは凄い図書室。目指すは本のソムリエです。

PREV | PAGE-SELECT | NEXT

≫ EDIT

『どこにもない国 ―現代アメリカ幻想小説集』

「編・訳/柴田元幸」!
これだけで飛びつかずにはいられない。
全体的に、ル=グウィンやエンデの世界を感じる短編集。

エリック・マコーマックの「地下道の査察」は悪趣味具合が結構好きだ。

レベッカ・ブラウンの「魔法」は深い!
愛ってなんだろう。
愛されるってなんだろう。
愛するってなんだろう……。

読んでて怖かったのはニコルソン・ベイカーの「下層土」
後から考えると、なんでそうなるのかとか全然分かんないんだけど、それがまた、ね。
柴田氏の洗練された訳が恐怖感を倍増させているようにも思う。

なかでも、最もインパクトがあり衝撃を受けたのが、ピーター・ケアリーの「"Do You Love Me?"」である。
愛されなければ消えていく……。

我々は他人の愛を通してのみ存在する、そういうことだ。

そう言って消えていく姿が「視える」。

心が深い穴に落ちていく。
消えないで、と叫んでいる。
消えてしまったあなたを、私は愛していなかったの?
でも、愛し方が分からない……。
消えないで。
消えないで。
愛するから、消えないで。

私のことを、消さないで……。


あなたには、「大切な人」が見えていますか?
あなた自身のことは……?





関連記事

| ファンタジー・幻想 | 06:37 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT















非公開コメント

TRACKBACK URL

http://cittagazze.blog.fc2.com/tb.php/260-bf577583

TRACKBACK

PREV | PAGE-SELECT | NEXT