『バビロンの架空園』
植物に纏わるエッセイを集めたアンソロジー。
まずは 「フローラ逍遥」 と題された25の花に寄せる心の散歩だ。
水仙、椿、梅、菫、チューリップ、金雀枝、桜、ライラック、アイリス、牡丹、朝顔、苧環、向日葵、葡萄、薔薇、時計草、紫陽花、百合、合歓、罌粟、クロッカス、コスモス、林檎、菊、蘭……。
プリニウスの『博物誌』 からの引用も多く面白い。
なかなか読むことはないであろう本だから、お得感もあったりして。
琥珀については「ポプラや鳥の涙がメタモルフォーシスしたもの」という記述。
なんて素敵な想像力だろう。
鉱石みたいで、植物で、化石。
虫入り琥珀はタイムカプセルみたいだし、古代ギリシャでは「太陽の石」だった。
たしかに、「琥珀色のワイン」なんて書いてあると、うっとりしてしまう。
私にとっては、トカイワインがそれだ。
書名にもなっている 「バビロンの架空園」 は古代バビロニアの屋上庭園だ。
絶世の美女、セミラミス女王の伝説と相まって、甘い香りが漂ってきそうな気がする。
乾燥した大地にそびえる巨大庭園は噴水が水をたたえ、鳥が舞い、色とりどりの花が咲く……。
そんな想像を巡らせていると、お次は 『とりかへばや物語』 と マルキ・ド・サド の世界に突入する。
しっかり澁澤ワールドに浸かって読了できた。
まずは 「フローラ逍遥」 と題された25の花に寄せる心の散歩だ。
水仙、椿、梅、菫、チューリップ、金雀枝、桜、ライラック、アイリス、牡丹、朝顔、苧環、向日葵、葡萄、薔薇、時計草、紫陽花、百合、合歓、罌粟、クロッカス、コスモス、林檎、菊、蘭……。
プリニウスの『博物誌』 からの引用も多く面白い。
なかなか読むことはないであろう本だから、お得感もあったりして。
琥珀については「ポプラや鳥の涙がメタモルフォーシスしたもの」という記述。
なんて素敵な想像力だろう。
鉱石みたいで、植物で、化石。
虫入り琥珀はタイムカプセルみたいだし、古代ギリシャでは「太陽の石」だった。
たしかに、「琥珀色のワイン」なんて書いてあると、うっとりしてしまう。
私にとっては、トカイワインがそれだ。
書名にもなっている 「バビロンの架空園」 は古代バビロニアの屋上庭園だ。
絶世の美女、セミラミス女王の伝説と相まって、甘い香りが漂ってきそうな気がする。
乾燥した大地にそびえる巨大庭園は噴水が水をたたえ、鳥が舞い、色とりどりの花が咲く……。
そんな想像を巡らせていると、お次は 『とりかへばや物語』 と マルキ・ド・サド の世界に突入する。
しっかり澁澤ワールドに浸かって読了できた。
| 澁澤龍彦 | 10:30 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑
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